「外壁塗装を頼もうとしたら、着工が遅れると言われた」「ホームセンターの棚からシンナーが消えた」——そんな経験をされた方が、2026年春以降、北海道でも増えています。
その背景にあるのがシンナー不足です。
塗料の希釈に使われるシンナーが深刻に不足し、住宅の外壁塗装工事が止まっています。
さらにこの問題の根っこにある「ナフサ供給の逼迫」は、給湯器・暖房ボイラー・FFストーブといった設備の価格や納期にも、影響を及ぼす可能性は0ではありません。
この記事では、なぜシンナーが不足しているのか、そして住宅設備にどんな影響が出ているのか・今後どう動けばよいのかを、現場の視点からわかりやすく整理します。
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シンナー不足の原因:ホルムズ海峡とナフサの関係
まず「なぜ今、シンナーが手に入らないのか」を整理しておきます。
2026年2月末以降、中東情勢の緊迫化によりホルムズ海峡の通航が実質的に制限される事態が発生しました。
ホルムズ海峡は世界の原油・ナフサ輸送の要衝で、日本の原油輸入の約9割がこのルートに依存しています。
| 用語 | 役割 |
|---|---|
| 原油 | 地中から採掘される石油の原液 |
| ナフサ | 原油を精製した軽質油。プラスチック・塗料・合成繊維などの化学原料になる |
| シンナー | ナフサ由来のトルエン・キシレンを原料とする塗料用溶剤 |
シンナーはナフサを精製・加工して作られます。
ホルムズ海峡の通航制限でナフサの輸入が激減し、その結果として塗料用シンナーの供給が逼迫した——というのが今回の問題の構図です。
ナフサは国家備蓄の対象外であるため、政府が石油備蓄を放出しても即効性は限られます。
経済産業省は2026年4月、塗料用シンナーの供給状況を「全体量は確保されているが、物流や配分に目詰まりが発生している」と説明しており、現場への届き方が問題となっています。
シンナー不足の現状:ホームセンターの棚から消えた


シンナー不足の影響は、数字に表れています。
日本ペイントが建築用シンナー製品を75%値上げ(2026年3月19日発注分から)したのを皮切りに、関西ペイントも50%以上の値上げを発表。
通常1缶4,000円弱で仕入れられていたシンナーが、転売市場では15,000円前後で取引されるケースも出ています。
現場ではさらに深刻な状況が報告されています。
- ホームセンターの棚からシンナーが姿を消し、「1人1缶まで」「入荷時期未定」の貼り紙が並ぶ
- 大手通販サイトでは関西ペイント製シンナーの在庫切れが発生し、次回出荷予定が「2026年6月下旬」と案内される
- 複数のメーカーから出荷数量制限の通知が相次いでいる
塗装職人のあいだでは「シンナーがなければ塗料を塗ることも、機材の洗浄もできない。仕事にならない」という声が上がっており、工事のスケジュールが根本から崩れている現場も少なくありません。
住宅の外壁塗装への影響
住宅設備のなかで最もダイレクトにシンナー不足の影響を受けているのが、外壁塗装です。
工事の着工遅延・スケジュール崩壊
外壁塗装1棟の工事では、複数日にわたって複数缶のシンナーを消費します。それが「1缶しか購入できない」「入荷見通しが立たない」という状況では、工事を分割するか着工自体を延期するしかありません。
すでに着工している現場でも、材料調達のめどが立たず中断を余儀なくされているケースが出ています。
📎 出典:日本経済新聞「塗装用シンナー調達難、メーカーに生産抑制避けるよう要請 経産省」(2026年4月)
工事費用の上昇
シンナー価格の高騰は、そのまま工事費用に転嫁されます。塗料費・材料費の増加分が見積もりに反映されるため、1〜2年前と比べて外壁塗装の費用が上がっていると感じている方は多いのではないでしょうか。
北海道・寒冷地特有の問題
北海道では、外壁塗装の施工シーズンが本州より限られています。
積雪期を避けた5〜10月の施工可能期間に集中して工事が行われますが、シンナー不足による工期の遅延が重なると、冬を前に工事が完了しないリスクがあります。
シーズン前に着工予定の方は、材料の確保状況を業者に必ず確認しておくことをおすすめします。
水性塗料への切り替えという選択肢
シンナーが必要な「溶剤系(油性)塗料」に対し、水で希釈する「水性塗料」はシンナー不足の影響を受けません。
現在は水性塗料の性能も大幅に向上しており、耐久性・仕上がりの点でも遜色ないレベルに達しています。
「溶剤系にこだわる理由が特になければ、水性への切り替えを前向きに検討する」というのが、2026年の外壁塗装における現実的な判断です。
業者に相談する際は、水性塗料での施工が可能かどうかを確認してみるといいでしょう。
給湯器・ボイラーへの影響:「金属製だから関係ない」は誤解
「給湯器やボイラーは金属でできているから、シンナー不足は関係ない」と思われがちですが、それは誤解です。
給湯器に使われているナフサ由来の部品
| 部位 | 使われている素材 |
|---|---|
| 外装カバー | ポリプロピレン・ABS樹脂 |
| コントローラーのケース | ABS樹脂 |
| シール材・パッキン | EPDM(合成ゴム) |
| 電子部品のケース | ABS樹脂・エンジニアリングプラスチック |
現代の給湯器・灯油ボイラーには、ナフサを起点とした素材が数多く使われています。
これらの部品の製造コストはナフサ価格に直結しており、ナフサが高騰すると製品全体の価格に転嫁されていきます。
すでに始まっている価格改定
ノーリツは2026年3月2日受注分から温水機器の希望小売価格を改定(石油給湯器は4月1日受注分から)しています。この改定はホルムズ海峡問題よりも前から決定されていたものですが、原材料・物流費の高騰を背景としたものです。
リンナイ・ノーリツなどの大手給湯器メーカーは近年も複数回の価格改定を実施しており、2026年のナフサショックによってさらなる価格上昇圧力がかかる可能性があります。
納期への影響の可能性
2026年4月時点では、給湯器・ガス給湯器・エコジョーズについてメーカーから受注停止・大幅な納期遅延の公式発表は出ていません。
しかし、ナフサ由来の化学製品(エチレン等)の減産が続けば、補修部品を含む納期への影響が波及する可能性は否定できません。
2021〜2022年のコロナ禍で半導体不足による給湯器品薄が起きたときも、当初は「まだ影響は限定的」とされながら、数ヶ月後に深刻な品薄に発展しました。
「今はまだ大丈夫」という状況が変わりうる、という認識は持っておく必要があります。
暖房機器(FFストーブ・ボイラー)への影響
給湯器と同様に、FFストーブや暖房ボイラーにも樹脂部品・ゴムシール材などが多数使われています。
北海道の冬に欠かせないこれらの機器についても、以下の点を意識しておく必要があります。
機器本体価格の上昇傾向
原材料・物流コストの上昇を受け、暖房機器の価格も上昇傾向が続いています。
コロナ・ダイニチなどのFFストーブメーカー、長府製作所・サンポットなどのボイラーメーカーも、近年複数回の価格改定を実施してきました。
シンナー不足・ナフサ不足の長期化は、この上昇圧力をさらに強める要因になります。
寒冷地における機器交換の緊急度
北海道では、暖房機器の故障は命にかかわる問題になりかねません。
真冬に機器が停止してから交換しようとしても、「納期が数週間かかる」という状況になれば、暖房のない冬を過ごす羽目になります。
機器の寿命が近づいているご家庭は、夏〜秋のうちに交換を検討しておくのが、寒冷地でのリスク管理として重要です。
現在のように価格・納期の不確実性が高い時期こそ、「壊れてから動く」ではなく「余裕のあるうちに相談する」姿勢が求められます。
ユニットバス・浴室設備への影響:受注停止という事態
シンナー不足・ナフサ不足の影響が最も深刻な住宅設備として注目されているのが、ユニットバス・システムバスです。
2026年4月13日、住宅設備大手のTOTOがユニットバス・システムバスの新規受注を当面停止したことを明らかにしました。
製造工程で使用する有機溶剤がナフサ由来であり、その不足が生産の継続を困難にしたためです。
LIXILも4月14日付で全シリーズについて新規発注の納期を「未定」と発表。
パナソニックハウジングソリューションズも4月14日受注分からバス・トイレ関連商品の納期を「未定」と通知しています。
浴室のリフォームを検討している方にとっては、計画の大幅な見直しを迫られる事態です。
配管・断熱材など関連工事費への影響
外壁塗装・設備交換だけでなく、関連する工事費にも影響が及んでいます。
給水・給湯配管の塩化ビニル管
給湯器交換工事などで使われる塩化ビニル樹脂(PVC)製の配管部材も、ナフサ→エチレン由来の製品です。
信越化学工業・積水化学工業などが2026年4月の納入分から値上げを実施しており、配管工事費への転嫁が懸念されます。
断熱材
住宅の省エネリフォームに使われる押出法ポリスチレンフォーム(XPS)はナフサ由来のポリスチレンが原料で、カネカなどが2026年4月から大幅な値上げを実施しています。
断熱リフォームの見積もりが上がっている場合、この影響が含まれている可能性があります。
コーキング材・接着剤
窓周りや外壁のコーキング(シーリング)材、床材の接着剤なども石油化学製品です。
リフォーム全般にわたってコストアップの圧力がかかっている状況です。
今、住宅設備オーナーが取るべき行動


シンナー不足・ナフサ不足の問題は、今後どう推移するかを正確に予測することは難しい状況です。
しかし、「待てば解決する」という楽観的な見通しには、根拠が乏しいというのが業界の一般的な見方です。
過去のウッドショック・コロナ禍の給湯器品薄でも同様でしたが、一度上昇した価格が元に戻ったケースは少なく、供給が回復した後は注文殺到による別の待ち期間が生じることが多いです。
以下に、現状を踏まえた現実的な行動指針を整理します。
【外壁塗装を検討中の方】
- 施工業者に「シンナーの在庫確保ができているか」「水性塗料への切り替えは可能か」を確認する
- 北海道の施工シーズン(5〜10月)を逃さないよう、早めに業者に相談・見積もりを依頼する
- 工期の遅延リスクを考慮したスケジュール設定を業者と相談する
【給湯器・ボイラーの交換を検討中の方】
- 機器が故障してからでは手遅れになるリスクがある。設置から10年以上経過している機器は優先的に点検・交換を検討する
- 現在はメーカーによる受注停止の公式発表は出ていないが、状況は流動的。早めに複数社から見積もりを取ることを推奨する
- 寒冷地では暖房機器の停止が直接的な生活リスクになるため、余裕のある時期(夏〜秋)に動くことが特に重要
【ユニットバス・浴室リフォームを検討中の方】
- TOTOなど主要メーカーで受注停止・納期未定が出ている。現時点でリフォームを急ぐ場合は、施工業者を通じてメーカーの最新の受注状況を確認する
- タカラスタンダードのようにホーロー素材を主体とするメーカーはナフサ不足の影響を受けにくいとされており、代替選択肢として検討する価値がある
FAQ:シンナー不足と住宅設備についてよくある質問
Q. シンナー不足は、いつまで続くのでしょうか?
A. 現時点(2026年4月)では先行きの見通しが立っていない状況です。政府は国家石油備蓄の追加放出を決定し、化学メーカー各社も代替調達先の確保に動いています。業界では夏以降に徐々に改善する可能性も指摘されていますが、ナフサ自体は国家備蓄の対象外であるため、供給が回復しても現場への浸透まで数ヶ月単位のタイムラグが生じると見られています。「しばらく待てば解決する」という楽観は避け、現在の設備の緊急度を冷静に判断することが重要です。
Q. 給湯器は今すぐ交換できますか?
A. 2026年4月時点では、給湯器・ガス給湯器・エコジョーズについてメーカーから受注停止の発表は出ていません。ただし状況は流動的です。設置から10年以上経過している機器や、故障の予兆(エラー表示の頻発・お湯の出が悪いなど)がある場合は、弊社、もしくはメーカーまでご相談ください。
Q. 外壁塗装は水性塗料でも大丈夫ですか?
A. 現在の水性塗料の性能は大幅に向上しており、耐久性・防水性の面でも溶剤系塗料と遜色ないレベルの製品が多数あります。シンナー不足の影響を受けにくく、施工時の臭いも少ないため、住宅密集地の北海道でも採用しやすい選択肢です。ただし用途・下地の状態によって適否は異なりますので、施工業者に相談のうえ判断することをおすすめします。
Q. 給湯器や暖房機器の価格はさらに上がりますか?
A. 断言はできませんが、ナフサ不足が続く限り、製品に使われる樹脂部品・配管部材のコストへの上昇圧力は続きます。リンナイ・ノーリツなどの大手メーカーはすでに複数回の価格改定を実施しており、今後も追加改定の可能性があります。過去のウッドショックやコロナ禍の事例を見ても、一度上昇した価格が元の水準に戻ることは少なく、「価格が落ち着くまで待つ」という戦略は成功しにくい傾向があります。
Q. 北海道でも外壁塗装の施工業者はシンナーを確保できていますか?
A. 業者によって状況が異なります。現時点では在庫を確保できている業者もいますが、今後の仕入れ見通しが不透明なケースも多いです。見積もりを依頼する際に「シンナーの在庫状況と工期の見通し」を業者に直接確認することを強くおすすめします。シンナー不足による工程変更(水性塗料への切り替えなど)の柔軟な対応が可能かどうかも、業者選びの重要なポイントになります。
まとめ:シンナー不足は「塗装業界だけの問題」ではない
今回のシンナー不足は、塗装工事の遅延という直接的な問題にとどまらず、そのもととなるナフサ不足を通じて、給湯器・暖房ボイラー・ユニットバスといった住宅設備全般の価格・納期に広く影響しています。
特に北海道のような寒冷地では、暖房・給湯設備の停止は単なる「不便」を超えた生活リスクになります。
「壊れてから交換する」ではなく、「今の設備の状態を確認し、余裕のあるうちに対策を検討する」という姿勢が、これまで以上に重要な時期です。
給湯器交換・暖房機器の見直しなど、住宅設備に関するご不明点やご不安は、ぜひお気軽にご相談ください。
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(※当社施工事例ページより~Before:UKB-G4020AHT4 ➡ After:UKB-AG472A)
「まだ大丈夫」と思っているうちが、一番動きやすいタイミングです。
部材コストも上がることが予想されますし、まだ器具を調達できるうちに、今の設備の状態だけでも確認しておくことをおすすめします。
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