瞬間湯沸かし器の取り付けは自分でできる?資格・法律・安全面から徹底解説

壁掛け式のガス給湯器と流し台、配管設備を描いたシンプルなイラスト。住宅の給湯設備やキッチン周りをイメージしたイラスト素材。

キッチンの瞬間湯沸かし器が古くなってきた、あるいは新しく設置したい——そんなとき、「本体はネットで安く買えるし、取り付けも自分でできるのでは?」と考える方は少なくありません。
実際、瞬間湯沸かし器は壁に掛けてガス栓と水道につなぐだけのように見えるため、DIYで済ませたくなる気持ちはよく分かります。

ですが、結論から申し上げると、ガス瞬間湯沸かし器の取り付け(ガス配管への接続)を無資格で行うことは、法律で認められていません。 
これは本体の大きさや号数に関わらず共通するルールで、安全に関わる重要なポイントです。

この記事では、「なぜ自分で取り付けてはいけないのか」という法律・安全上の理由を、根拠となる制度に触れながら整理します。
そのうえで、自分でできる範囲・業者に頼むべき範囲の線引き、依頼するときの流れ、札幌・北海道ならではの注意点まで、順を追って解説していきます。


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松本

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目次

結論:ガス接続を伴う取り付けは無資格ではできない

拡大鏡に「資格」の文字が映り、木目調のデスクに緑色のペンと観葉植物が配置された資格取得・試験のイメージ画像。

まず全体像を押さえておきましょう。瞬間湯沸かし器の設置に関わる「自分でできること」と「できないこと」は、おおよそ次のように分けられます。

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作業内容自分でできるか補足
本体の購入(ネット・ホームセンター等)○ できるガス種(都市ガス/LPガス)を必ず合わせる
古い本体の取り外し(ガス栓を閉めた状態)△ 状況によるガス管を外す作業には資格・処置が必要
本体を壁に固定するだけ△ 状況による固定だけなら可能だが、配管接続はできない
ガス管への接続(ガス栓より先)× できない資格が必要/無資格は違法
水道(給水管)への接続△ 状況による建物・地域の規定によっては制限がある
出湯管(お湯が出るパイプ)の交換○ できる消耗部品のため交換可能な機種が多い

ポイントは、「ガスにつなぐ工事」だけは自分で完結できないという点です。本体を買って壁に掛けるところまではイメージできても、その先のガス接続には専門の資格と知識が必要になります。

ポイント 瞬間湯沸かし器のDIYで最大の落とし穴は「ガス接続」です。ここを無資格で行うと法令違反になるだけでなく、ガス漏れ・不完全燃焼・火災といった重大事故のリスクが一気に高まります。


なぜガス接続には資格が必要なのか

「ガスコンロは自分でホースをつなげるのに、どうして瞬間湯沸かし器はダメなの?」——こう感じる方も多いはずです。ここには、はっきりとした理由があります。

コンロと湯沸かし器では「接続のルール」が違う

一般的なガスコンロは、ゴム管やガスコードを差し込むタイプのガス栓につなぎます。このガス栓には「ヒューズ機構」が組み込まれており、万が一ホースが外れても瞬時にガスを止める仕組みになっています。だからこそ、利用者自身が着脱してよいとされています。

一方、瞬間湯沸かし器のガス接続は、原則としてネジ接続(ネジで固定する方式)でなければならないと定められています。
ホースを差し込むだけの接続や、ゴムバンドで留める方式は、瞬間湯沸かし器では認められていません。
ネジでしっかり固定することで外れを防ぐ構造のため、コンロのようなヒューズ機構を前提としていないのです。

このネジ接続を正しく施工するには、ガス漏れを防ぐためのシール処理や締め付けトルクの管理など、専門的な判断が求められます。見た目には簡単でも、少しのミスがガス漏れに直結する作業なのです。

📎 出典:リンナイ|ガス瞬間湯沸器(RUS-Vシリーズ)


湯沸かし器に関わる資格と法律を正しく理解する

壁掛け式の小型ガス湯沸器をイラスト風で描いたイメージ。丸い温度調節ダイヤルや配管が見えるシンプルでやわらかいタッチのイラスト。

ここは少し専門的になりますが、インターネット上の情報には不正確なものも多いため、正確に整理しておきます。「どの資格が必要か」は、機器の種類やガスの種類によって変わってきます。

「特監法」の対象になるのは12kWを超える機種

ガス機器の設置に関わる法律のひとつに、「特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律」(通称:特監法/とっかんほう)があります。この法律では、設置工事の欠陥による事故が起こりやすい機器を「特定ガス消費機器」と定め、その工事には「ガス消費機器設置工事監督者」という国家資格を持つ人の監督(または施工)が必要とされています。

ここで注意したいのが、ガス瞬間湯沸器がこの「特定ガス消費機器」に該当するのは、ガス消費量が12kWを超えるものに限られるという点です。

📎 出典:経済産業省|ガス消費機器設置工事監督者(仮リンク)

一般家庭のキッチンで使われる5号タイプの瞬間湯沸かし器は、ガス消費量がおおむね10.5kW前後です。
つまり、多くの家庭用小型湯沸かし器は12kWを下回るため、厳密には「特監法上の特定ガス消費機器」には当たりません。

多くの解説サイトが「湯沸かし器の取り付けには必ず“ガス消費機器設置工事監督者”が必要」と書いていますが、家庭用の5号機に限って言えば、この説明は正確ではありません。

では、家庭用の5号機は何の規制を受けるのか

「特監法の対象外なら、無資格で取り付けてよいのか」というと、そうではありません。ここが最も誤解されやすいところです。

湯沸かし器の取り付けで問題になるのは、機器そのものよりも「ガス管への接続工事」です。この配管接続の部分が、ガスの種類に応じて次のように規制されています。

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ガスの種類接続工事に関わる主な規制
LPガス(プロパン)液化石油ガス法に基づき、供給側の配管接続には「液化石油ガス設備士」の資格が必要
都市ガスガス事業法に基づく規定があり、ガスメーターから器具までの内管工事は、ガス事業者が定める基準・有資格者による施工が求められる

札幌市内でも、郊外や戸建てではLPガス(プロパン)を使用しているご家庭が少なくありません。
LPガスの場合、供給側の配管に手を加える工事には「液化石油ガス設備士」の資格が明確に必要とされます。
つまり、号数が小さく特監法の対象外であっても、ガス接続工事を無資格の一般の方が行うことはできないのです。

📎 出典:経済産業省|LPガスの安全

ポイント 「5号は特監法の対象外だから自分で取り付けられる」というのは誤解です。特監法に該当しなくても、ガス配管の接続そのものが資格を要する工事であるため、結局のところ有資格者による施工が必要になります。


自分でできること・業者に頼むべきこと

(弊社施工事例ページより)

ここまでを踏まえて、DIYで対応してよい範囲を具体的に整理します。「すべて業者任せ」ではなく、自分で準備できる部分もあります。

自分でできる範囲

本体の選定・購入 瞬間湯沸かし器本体は、ネット通販やホームセンターで購入できます。ただし後述するとおり、都市ガス用とLPガス用を絶対に間違えないことが大前提です。見た目はほぼ同じでも内部構造が異なり、ガス種が合わないと使用できません。

出湯管(お湯が出るパイプ)の交換 シャワー付きの出湯管は消耗部品で、劣化して水漏れした場合などは自分で交換できる機種が多くあります。本体側の差し込み口に取り付けるだけの構造で、ガス配管には触れないため、DIYの範囲内です。

乾電池の交換・日常のお手入れ 多くの家庭用瞬間湯沸かし器は乾電池で点火します。電池交換や、ストレーナ(水フィルター)の掃除などの日常メンテナンスは、取扱説明書に沿って自分で行えます。

業者に頼むべき範囲

ガス管への接続工事全般 これが最も重要です。ガス栓から先の配管接続は、前述のとおり資格が必要な工事です。「本体は自分で用意したので、取り付けだけお願いしたい」という依頼の仕方も可能なので、費用を抑えたい場合はこの方法を検討してもよいでしょう。

古い湯沸かし器の取り外し(ガス管切り離し) 交換の場合、古い機器を外す作業ではガス管を切り離します。外した後のガス栓には適切な処置(プラグ止めなど)が必要で、これも有資格者が行うべき作業です。

設置場所の適否判断 後述するように、湯沸かし器には「設置してはいけない場所」があります。給排気や換気の観点から設置場所が適切かどうかは、専門業者でないと正しく判断できません。


設置場所と安全に関する重要な注意点

瞬間湯沸かし器は屋内に設置してガスを燃焼させる機器です。
そのため、設置場所を誤ると重大な事故につながります。ここは資格の有無に関わらず、すべての利用者が知っておくべき内容です。

換気なしの使用は一酸化炭素中毒の危険がある

ガス瞬間湯沸かし器を使うときは、必ず換気扇を回すか窓を開けて換気してください。
換気が不十分な状態で使い続けると、不完全燃焼によって一酸化炭素(CO)が発生し、最悪の場合は死亡事故に至るおそれがあります。

窓のない浴室や、気密性の高い部屋への設置は避けるべきとされています。設置を検討している場所が換気の取れる環境かどうかは、必ず事前に確認が必要です。

ガスコンロの真上には設置できない

瞬間湯沸かし器を、ガスコンロの真上に設置することは認められていません。
コンロの燃焼熱や排ガスが湯沸かし器に影響し、不完全燃焼防止装置が作動して着火しなくなったり、機器の寿命を縮めたりする原因になります。

古い住宅では、以前からコンロの上に湯沸かし器が付いているケースもありますが、その場合でも交換時には設置場所の見直しが必要になることがあります。

元止め式・先止め式の違いを確認する

家庭用の瞬間湯沸かし器には、大きく分けて2つのタイプがあります。交換の際は、現在使っているものと同じタイプを選ぶ必要があります。

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タイプ特徴主な用途
元止め式本体のボタン・レバーでお湯を出す。本体にシャワー付き出湯管が付くキッチンなど1か所での使用。家庭用の多くはこちら
先止め式蛇口側でお湯を出す。複数箇所への給湯に対応配管で複数の水栓につなぐ場合

一般家庭のキッチンで使われているのはほとんどが元止め式ですが、まれに先止め式が設置されていることもあります。本体の型番シールや取扱説明書で、現在お使いのタイプを確認しておきましょう。


都市ガス用とLPガス用を間違えないために

本体を自分で購入する場合に、最も注意していただきたいのがガス種の確認です。

瞬間湯沸かし器には、必ず「都市ガス用(12A・13A)」と「LPガス用(プロパン用)」の区別があります。
両者は見た目がほぼ同じでも、内部のガス量を調整する部品が異なります。ガス種の合わない機器を取り付けると、正常に燃焼せず、不完全燃焼などの危険な状態になるおそれがありますので、供給中のガス種の確認は必ず行いましょう。

自宅のガス種の見分け方

自宅がどちらのガスかは、次の方法で確認できます。

  • 屋外にガスボンベ(プロパンボンベ)がある → LPガス(プロパン)
  • 道路からガス管が引き込まれている/ガスメーターに「都市ガス」の表記 → 都市ガス
  • ガスの検針票・請求書にガス会社名やガス種が記載されている
  • 今使っている機器本体のシールに「都市ガス用」「LPガス用」の表記がある

判断に迷う場合は、契約しているガス会社に問い合わせれば確実です。
札幌市内でも地域によって都市ガスとLPガスが分かれており、特に郊外の戸建てではLPガスのご家庭も多いため、購入前の確認は欠かせません。

ポイント ガス種を間違えて購入すると、その機器は使えず、返品・買い直しになってしまいます。ネットで安く買ったつもりが二重の出費になることもあるため、本体購入前に必ずガス種を確認しましょう。


業者に取り付けを依頼するときの流れ

「やはり業者に頼もう」となったとき、どのように進めればよいのかを整理します。

依頼のパターンは主に2つ

① 本体の購入から取り付けまで一括で依頼する 
業者に本体の手配から設置まですべて任せる方法です。ガス種の間違いや機種選定のミスが起こりにくく、設置後の保証・アフターサービスも一本化できる安心感があります。

② 本体は自分で用意し、取り付けだけ依頼する 
ネットなどで本体を安く購入し、設置工事のみを業者に依頼する方法です。本体費用を抑えられる可能性がありますが、ガス種選定を自分で行う必要があり、本体側の初期不良があった場合の対応が分かれることもあります。依頼前に「持ち込み取り付けに対応しているか」を確認しておきましょう。

依頼前に確認しておくとスムーズなこと

現地調査や見積もりを依頼する前に、次の情報を把握しておくと話が早く進みます。

  • 使用しているガスの種類(都市ガス/LPガス)
  • 現在の機器の型番(本体のシールで確認)
  • 元止め式か先止め式か
  • 設置場所とガス栓の位置関係(ガス栓が遠いと追加配管が必要になることがある)
  • 交換か新設か(新設は配管を新たに引く工事が必要な場合がある)

特に「ガス栓が設置場所の近くにあるか」は重要です。ガス栓が離れた場所にあると追加の配管工事が発生し、費用や工期に影響します。

また、完全に故障してから慌てて依頼すると、在庫のある機種の中から選ばざるを得なくなり、希望する機種を選べないこともあります。
北海道では冬季にお湯が使えない状況は避けたいところですので、不調のサインが出たら、壊れきる前に相談・見積もりを済ませておくと、機種選びにも余裕が持てます。

なお、具体的な費用は設置状況によって大きく変わります。現地の状況を確認したうえでないと正確な金額はお出しできないため、まずは現地調査・見積もりを依頼することをおすすめします。


札幌・北海道で瞬間湯沸かし器を使うときの注意点

寒冷地である北海道では、本州とは異なる注意点があります。

凍結対策を意識する

北海道の冬は、屋内であっても使っていない時間帯に配管内の水が凍結することがあります。
特に、長期間家を空ける場合や、暖房の入らない場所に設置している場合は注意が必要です。
凍結すると水が出なくなるだけでなく、水が膨張して配管や機器本体の破損につながることもあり、破損すれば結局は交換・修理費用が発生してしまいます。

寒冷地では、長期不在時に機器や配管内の水を抜いておく「水抜き」が有効な対策になります。
機種によって水抜きの手順が異なるため、設置時に業者へ確認し、取扱説明書とあわせて手順を把握しておくと安心です。
旅行や帰省で家を空ける前のひと手間が、冬場のトラブルを防ぐことにつながります。

LPガス地域が多いことを踏まえる

前述のとおり、札幌でも郊外や戸建てではLPガス(プロパン)のご家庭が多くあります。
LPガスの場合、供給側の配管接続には液化石油ガス設備士の資格が必要になるため、「都市ガス前提の情報」をそのまま当てはめないことが大切です。
ガス種によって手続きや工事内容が変わる点を踏まえておきましょう。

換気と暖房のバランス

冬場は寒さから窓を開けたくないという気持ちも分かりますが、ガス瞬間湯沸かし器を使うときの換気は季節を問わず必須です。
換気扇を活用するなど、寒い時期でも確実に換気できる方法を確保しておくことが、安全な使用につながります。


そもそも交換すべきか、買い替えのサインを見極める

先止め式と元止め式の湯沸かし器を思い浮かべながら、迷って考えている中年男性のイメージ

「取り付け」を考えるきっかけの多くは、今使っている湯沸かし器の不調です。
取り付け方法を検討する前に、そもそも交換のタイミングに来ているのかを確認しておくと、判断がしやすくなります。

買い替えを検討したい主なサイン

以下のような症状が出ている場合は、部品の劣化が進んでいる可能性があります。
無理に使い続けるより、交換を検討したほうが安全なケースです。

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症状考えられる状態
点火に何度もボタンを押す必要がある点火系統・電池・ガス供給の不具合
使用中に火が消えることがある立ち消え・燃焼不良のサイン
炎の色が赤い・すすが出る不完全燃焼のおそれ(要注意)
お湯の温度が安定しない温度調整・水量調整部の劣化
本体から異音や異臭がする内部部品の劣化・燃焼異常
設置から10年前後が経過している部品供給終了・経年劣化の目安

特に、炎が赤くなる・すすが出るといった症状は不完全燃焼のサインです。
一酸化炭素発生の危険があるため、こうした状態に気づいたら使用を控え、早めに専門業者へ相談してください。

一般的に、瞬間湯沸かし器の使用年数の目安は10年前後とされています。
「まだ動いているから」と使い続けているうちに、ある日突然お湯が出なくなることもあります。
特に冬の北海道では、お湯が使えない状況は生活への影響が大きいため、不調のサインが出始めた段階で余裕を持って動くことをおすすめします。

「使いにくいから」だけで無理に自分で交換しない

「動いてはいるけれど反応が悪い」「古くて見た目が気になる」といった理由で交換を考える方もいます。
こうした場合でも、繰り返しになりますが、ガス接続を伴う交換作業は自分で行えません。

一方で、症状によっては本体交換ではなく、出湯管の交換や電池交換、フィルター掃除で改善するケースもあります。
「本体ごと買い替えるべきか」「部品交換で済むか」の見極めも、状態を確認すれば判断できることが多いので、まずは相談してみるとよいでしょう。


瞬間湯沸かし器以外の選択肢も知っておく

キッチンでお湯を使う方法は、瞬間湯沸かし器だけではありません。
交換のタイミングは、給湯方法そのものを見直す機会でもあります。参考までに、主な選択肢を整理しておきます。

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給湯方法特徴向いているケース
ガス瞬間湯沸かし器(5号)すぐにお湯が出る。設置がコンパクト。ガス接続工事が必要キッチンで手早くお湯を使いたい
小型電気温水器電気でお湯を沸かす。ガス工事不要。設置場所を選びやすいガスを引きにくい場所・ガス機器を減らしたい
ガス給湯器(16号以上)へ集約浴室・台所などまとめて給湯できる家全体の給湯をまとめたい・追い焚きも使いたい

ガス瞬間湯沸かし器の魅力は、必要なときにすぐお湯が出て、本体もコンパクトな点です。
一方で、ガスを使わない小型電気温水器は、ガス工事が不要で設置の自由度が高いという利点があります。
ただし電気式は瞬間的な給湯能力や設置スペース、電気容量などの条件があるため、一概にどちらがよいとは言えません。

すでに浴室用のガス給湯器があるご家庭では、そこから配管を引いて台所でもお湯を使えるようにするという選択肢もあります。
ただし配管を新たに引く工事は大掛かりになりやすく、費用面での検討が必要です。

どの方法が合っているかは、キッチンの使い方・設置スペース・既存の設備状況によって変わります。
交換を機に「本当に瞬間湯沸かし器が最適か」を一度整理してみると、納得のいく選択につながります。


無資格施工が招くリスクを具体的に知っておく

「少しくらいなら自分でも」と考える前に、無資格でガス接続を行った場合に何が起こりうるのかを、具体的に整理しておきます。

ガス漏れ・火災・一酸化炭素中毒

ネジ接続の締め付けが不十分だったり、シール処理が適切でなかったりすると、接続部からガスが漏れる可能性があります。
ガス漏れは火災・爆発に直結する重大な事態です。また、設置場所や給排気の判断を誤れば、不完全燃焼による一酸化炭素中毒のリスクも高まります。
これらは「気をつければ防げる」というレベルではなく、専門的な知識と経験がないと危険に気づくことすら難しい領域です。

保険・保証が適用されないおそれ

万が一、無資格施工が原因で事故や不具合が起きた場合、火災保険や機器の保証が適用されないことがあります。
「安く済ませたつもりが、事故時に補償を受けられず、かえって大きな損失になる」という事態も起こりえます。
専門業者による適正な施工は、こうした万一のときの備えという意味でも重要です。

結果的に費用がかさむことも

ガス種を間違えて本体を買い直したり、不適切な施工をやり直したりすると、最初から業者に依頼するより高くつくこともあります。
DIYは一見安上がりに見えて、リスクとやり直しの手間を考えると、必ずしも得とは限りません。

ポイント ガスに関わる工事は「安さ」より「安全」を優先すべき領域です。費用を抑えたい場合は、DIYではなく「本体持ち込み・取り付けのみ依頼」で調整するのが、安全性とコストを両立する現実的な方法です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 小型(5号)の瞬間湯沸かし器なら、自分で取り付けても大丈夫ですか?

号数が小さくても、ガス配管への接続工事を無資格で行うことはできません。5号タイプは「特監法(特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律)」の対象外にあたる場合が多いですが、ガス管の接続そのものが資格を要する工事です。特にLPガスの場合は液化石油ガス設備士の資格が必要になります。本体の購入や出湯管の交換は自分でできますが、ガス接続は必ず専門業者へご依頼ください。

Q2. 本体だけネットで買って、取り付けだけ業者に頼むことはできますか?

多くの業者で対応可能です。本体費用を抑えたい場合には有効な方法ですが、いくつか注意点があります。まず、都市ガス用とLPガス用を自分で正しく選ぶ必要があります。ガス種を間違えると使用できません。また、本体に初期不良があった場合の対応が、購入店と工事業者で分かれることもあります。依頼前に「持ち込み本体の取り付けに対応しているか」「保証はどうなるか」を確認しておくと安心です。

Q3. 今使っている湯沸かし器と同じものを買えば、間違いありませんか?

基本的には同じ型番・同じガス種を選べば間違いは少なくなりますが、いくつか確認点があります。ガス種(都市ガス/LPガス)が現在の環境と一致していること、元止め式・先止め式のタイプが同じであることを必ず確認してください。また、古い機種は生産が終了していることもあり、その場合は後継機種を選ぶことになります。判断に迷う場合は、型番を控えたうえで業者やメーカーに相談するのが確実です。

Q4. 出湯管(お湯が出るパイプ)だけ交換したいのですが、自分でできますか?

出湯管は消耗部品のため、多くの機種で自分での交換が可能です。本体の差し込み口に取り付ける構造で、ガス配管には触れないため、DIYの範囲内といえます。ただし、機種によって適合する出湯管が異なるため、購入時は本体の型番に対応した部品を選んでください。取り付け後は水漏れがないかを確認しましょう。ガス側の作業には決して手を出さないよう注意してください。

Q5. 湯沸かし器の設置場所は、どこでもよいのですか?

いいえ、設置してはいけない場所があります。ガスコンロの真上への設置は認められていません。また、窓のない浴室や気密性の高い部屋など、換気が十分に取れない場所への設置も避ける必要があります。ガス瞬間湯沸かし器は使用時に必ず換気が必要な機器であり、換気不十分な状態での使用は一酸化炭素中毒の危険があります。設置場所が適切かどうかは専門業者が判断しますので、事前にご相談ください。


まとめ:DIYの前に「ガス接続は資格が必要」を必ず押さえる

瞬間湯沸かし器の取り付けについて、要点を振り返ります。

  • ガス配管への接続工事を無資格で行うことは、法律で認められていない
  • 家庭用5号機は特監法の対象外にあたる場合が多いが、それでもガス接続には資格が必要(LPガスは液化石油ガス設備士など)
  • 本体の購入・出湯管の交換・日常メンテナンスは自分でできる
  • 都市ガス用とLPガス用を絶対に間違えないこと
  • ガスコンロの真上には設置できず、使用時は必ず換気が必要
  • 費用を抑えたい場合は「本体持ち込み・取り付けのみ依頼」という方法もある

「本体は安く買えるから」とDIYに踏み切りたくなる気持ちは分かりますが、ガス接続を無資格で行うことは、法令違反であると同時に、ガス漏れ・不完全燃焼・火災といった重大事故のリスクを伴います。
万が一事故が起きても、無資格施工では保険や保証の対象にならないケースもあります。
安全と安心のために、ガスに関わる工事は必ず有資格の専門業者へご依頼ください。


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5号湯沸かし器の交換前・交換後の施工事例を表した画像

(※:当社施工事例ページより)

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この記事の監修・施工 ルーム・テック・ラキア|札幌市清田区
事業内容住宅設備工事・給湯器・暖房機器
所在地札幌市清田区北野3条2丁目3-7-1F
代表者松本晃
設立2023年1月
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